
「マリオットとIHG、どっちに集中すべきですか?」という質問をよく受けます。
答えは「どちらかに絞らなくていい」です。ただし、両立できる理由と正しい使い分けを理解しないと、宿泊実績が分散してどちらのステータスも取れない「共倒れ」になります。
私はマリオットボンヴォイのプラチナエリートとIHG One RewardsのPlatinum Eliteを実際に両方保有しています。ANA SFCも持っており、マイル・ホテルポイントを組み合わせた旅行費用の圧縮を日常的に実践しています。元旅行会社員として現場を見てきた視点も交えながら、正直に比較します。
- マリオットとIHGのステータス取得難易度の実際の差
- プラチナ特典で「保証」と「条件付き」がどう違うか
- ANAマイル転換はどちらが有利か(数字で解説)
- 日本国内での出張・旅行シーン別おすすめ
- 2026年の最適な使い分け戦略(三刀流)
マリオットボンヴォイ vs IHG One Rewards どっちがお得?【2026年最新】両方保有者が徹底比較
2プログラムの基本比較
| 項目 | マリオットボンヴォイ | IHG One Rewards |
|---|---|---|
| 運営会社 | Marriott International(米) | IHG(英) |
| 世界のホテル数 | 約9,000軒超 | 約6,400軒超 |
| 日本のホテル数 | 約120軒以上 | 約200軒以上(ANA系含む) |
| 実用的な最上位 | Platinum Elite(50泊) | Platinum Elite(40泊) |
| 最高ステータス | Ambassador Elite(100泊+$23k) | Diamond Elite(70泊) |
世界規模ではマリオットが圧倒的に多いですが、日本国内に限るとIHGがマリオットを上回ります。ANA Crowne Plazaが全国の主要都市をカバーしているためで、出張が多い方にとっては日常的に使えるホテルがIHGのほうが多い、という逆転が起きます。
ステータス取得難易度の比較
| ステータス帯 | マリオットボンヴォイ | IHG One Rewards |
|---|---|---|
| シルバー相当 | 10泊(Silver Elite) | 10泊(Silver Elite) |
| ゴールド相当 | 25泊(Gold Elite) | 20泊(Gold Elite) |
| プラチナ相当 | 50泊(Platinum Elite) | 40泊(Platinum Elite) |
| 最上位 | 75泊(Titanium)/ 100泊(Ambassador) | 70泊(Diamond Elite) |
プラチナ到達の必要泊数はIHGが40泊、マリオットが50泊と10泊の差があります。年間の宿泊が40〜50泊程度の方にとって、この差は大きいです。マリオットではギリギリ届かない年でも、IHGなら確実にプラチナを維持できる、という状況が生まれます。
また、マリオットにはもう一つのルートがあります。マリオットボンヴォイアメックスプレミアムカードで年間500万円利用するとプラチナが付与されます。ホテルに泊まらなくても日常の決済で達成できるこのルートは、マリオット独自の大きなメリットです。IHGにはカード利用でプラチナを取る仕組みがありません。
プラチナ特典の比較(核心)
| 特典 | マリオット Platinum Elite | IHG Platinum Elite |
|---|---|---|
| 朝食無料 | ◎ 確定保証 | △ プロパティ依存 |
| ルームアップグレード | ◎ スイート含む(空室時) | ○ 上位カテゴリ(空室時) |
| レイトチェックアウト | ◎ 16時保証 | ○ 14時(空室時) |
| アーリーチェックイン | ○ 空室時 | ○ 空室時 |
| ウェルカムギフト | ポイント or 朝食 | ポイント or F&Bクレジット |
| ポイントボーナス | +50% | +60% |
「保証」と「空室時」では現場での結果が全然違う
表を見ると朝食・レイトCOともにマリオット優位ですが、最も重要な差は「保証されているかどうか」です。
旅行会社員として多くのホテルチェックイン現場を見てきた経験から言うと、スタッフは「保証特典」と「空室時特典」を明確に区別して動きます。マリオットプラチナの朝食は断れません。一方IHGの朝食は「プロパティ次第」なので、方針によっては提供されないホテルもあります。
レイトチェックアウトも同様です。マリオットプラチナの16時保証は繁忙期の京都・沖縄でも機能します。IHGの14時は「空室があれば」という条件付きのため、週末やGW期間中のリゾートホテルでは断られることがあります。実際にANA InterContinental TokyoでIHGプラチナとして泊まったとき、週末のレイトCOリクエストは通りましたが、繁忙期は「状況により対応できない場合がある」と案内されたこともありました。
一方、ポイントボーナス率はIHGが+60%でマリオットの+50%をわずかに上回ります。出張でANA Crowne Plazaに月4〜5泊する方なら、年間を通じてこの差が数千ポイント単位で積み上がります。
ポイント価値とANAマイル転換の比較
1ポイントあたりの価値
| プログラム | 1ポイントの価値目安 | 特記 |
|---|---|---|
| マリオットボンヴォイ | 約0.8〜1円 | 高価値ホテルへの充当で効率UP |
| IHG One Rewards | 約0.5〜0.7円 | ミドルクラスホテルへの充当が機動的 |
ANAマイルへの交換効率
| 項目 | マリオット | IHG |
|---|---|---|
| ANA移行 | ◎ 直接移行可能 | ○ ANA含む各社へ移行可能 |
| 移行ボーナス | ◎ 60,000P移行で+5,000マイルボーナス | なし(公式サイト要確認) |
| SFC保有者との相性 | ◎ 二刀流戦略として確立 | ○ 補完的に活用可能 |
ANAマイルを貯めている方にとって、マリオットの仕組みは明確に優れています。60,000ポイントをまとめてANAマイルに移行すると、通常より5,000マイル多く受け取れるボーナスが付きます。これは実質的な移行レートの向上を意味し、IHGにはない仕組みです。
例えば、マリオットポイント60,000点をANAマイルに移行すると20,000マイル+ボーナス5,000マイル=25,000マイルになります。国内線特典航空券(沖縄往復など)に充てれば、フライト代として数万円分の価値になります。詳しくはマリオットポイント → ANAマイル移行ガイドをご覧ください。
日本でのホテル選択肢比較
| 都市 | マリオット代表ホテル | IHG代表ホテル |
|---|---|---|
| 東京 | W東京、JWマリオット、ウェスティン東京、シェラトン都 等 | ANA InterContinental Tokyo、インターコンチネンタル東京ベイ 等 |
| 大阪 | Wホテル大阪、コートヤード大阪 等 | ANA InterContinental Osaka、voco大阪セントラル 等 |
| 京都 | ウェスティン都ホテル京都、コートヤード京都 等 | ANA Crowne Plaza 京都 等 |
| 福岡 | ザ・リッツ・カールトン福岡、コートヤード福岡 等 | ANA Crowne Plaza 福岡 等 |
| 地方都市 | コートヤード、フェアフィールド等 | ANA Crowne Plaza、Holiday Inn等(全国カバー) |
ラグジュアリー帯(リッツ・カールトン、W、JW等)ではマリオットが圧倒的に充実しています。一方、出張で使うアッパーミドル〜中堅ホテルの選択肢はIHGが国内最多です。仙台・広島・金沢・高松など地方の主要都市でも、ANA Crowne PlazaやHoliday Inn Expressが選択肢に入ります。マリオット系が見当たらない地方都市でもIHGなら対応できる、という場面が出張では頻繁にあります。
クレジットカード戦略の比較
| 項目 | マリオット | IHG |
|---|---|---|
| 日本でのメインカード | マリオットボンヴォイアメックス(一般・プレミアム) | ANA系カード(IHG連携) |
| 年間無料宿泊 | ◎ 年1泊無料(プレミアム) | カードによる |
| ステータス自動付与 | ◎ ゴールド自動(プレミアムはプラチナ相当) | カードによる |
カード単体の恩恵ではマリオットアメックスが頭ひとつ抜けています。年1泊無料+ゴールドステータス自動付与+日常利用でのポイント積み上げ+年500万円利用でプラチナ到達という設計は、ホテルプログラムのクレカとして国内最高水準です。
✈ マリオットアメックスでポイントとステータスを同時に得る
マリオットボンヴォイアメックス プレミアムは、日常利用でポイントを貯めながらプラチナへのルートも開く1枚。紹介リンクからの申込みでボーナスポイントが付与される場合があります。
※アメリカン・エキスプレスの公式ページに遷移します
こんな方にはマリオット / IHG
マリオットボンヴォイを選ぶべき方
- 朝食・レイトチェックアウトを確実に享受したい:プラチナの確定保証は繁忙期でも機能する
- ANAマイルを効率よく貯めたい:60,000P移行時のボーナスマイルでレートが上がる
- 海外旅行でラグジュアリーホテルを使いたい:ハワイ・東南アジア・ヨーロッパのカバレッジが最大
- クレジットカードの恩恵を最大化したい:年1泊無料+カード利用でプラチナ到達できる
IHG One Rewardsを選ぶべき方
- 国内出張でANA Crowne Plaza・ANA InterContinentalをよく使う:全国展開でポイント・ステータスが自然に積み上がる
- 40〜50泊でプラチナを効率よく取りたい:マリオットより10泊少なくプラチナに到達できる
- 地方出張が多い:マリオット系が少ない地方都市でもIHGならホテルが見つかる
- マリオット系がないエリアを補完したい:ANA InterContinentalはマリオット系では代替できない
2026年の最適解:マリオット×IHG×ANA 三刀流
どちらかに絞る必要はありません。使い分けのポイントは「旅行体験を重視する宿泊はマリオット、出張の日常利用はIHG」というシンプルな軸です。
| シーン | 使うプログラム | 理由 |
|---|---|---|
| 国内出張(大都市・地方) | IHG | ANA Crowne Plaza等で自然にポイント・ステータスが積み上がる |
| 国内旅行・ホテルステイ | マリオット | 朝食・レイトCO保証で旅行体験を最大化 |
| 海外旅行・リゾート | マリオット | ウェスティン・シェラトン・W等のラグジュアリー展開 |
| ANA系ホテル宿泊 | IHG | ANA InterContinentalはIHG傘下のため |
| マイル転換 | マリオット優先 | 60,000Pボーナスマイルで実質レートが上がる |
ANA SFC保有者としてマイルとホテルポイントを組み合わせた三刀流戦略については、ANAマイル × マリオット 二刀流完全ガイドで詳しく解説しています。
まとめ:比較スコアカード
| 比較軸 | 優位 |
|---|---|
| プラチナ特典の充実度(朝食・レイトCO保証) | マリオット |
| ステータス取得のしやすさ | IHG(40泊 vs 50泊) |
| ANAマイル転換効率 | マリオット |
| 日本の出張ホテル選択肢 | IHG(国内200軒超) |
| クレジットカード恩恵 | マリオット |
| ポイントボーナス率(プラチナ) | IHG(+60% vs +50%) |
| 高級ブランドの豊富さ | マリオット |
特典の質と ANAマイル効率はマリオット、出張実用性とステータス取得効率はIHG。この軸で使い分けることで、どちらか一方に絞るより高いホテル体験とポイント効率を同時に実現できます。
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筆者プロフィール
元旅行会社員・元Recruitグループ社員。現在はSEO/CROコンサルタントとして活動。マリオットボンヴォイ プラチナエリート・IHG One Rewards Platinum Elite・ANA SFC保有。マリオット系・IHG系での滞在経験多数。旅行会社員時代に培ったホテル知識と、実際のエリート会員としての体験をもとに情報を発信しています。