
毎年5月に開催される「TOKYO建築祭」。普段は立ち入れない名建築の内部を、無料で見学できる東京最大級の建築公開イベントです。
「行きたいけど、どこから回ればいいかわからない」——そう思っている方も多いのではないでしょうか。200を超えるプログラムの中から、当日を効率よく楽しむためのモデルコースをまとめました。
今回は5月23日(土)に無料で見学できる建築物に絞り、初心者向けの半日コースと、建築好きが一日かけて楽しむ1日コースの2パターンをご紹介します。
- 5/23(土)に無料で見学できる建築物 エリア別一覧(28件)
- 【半日コース】丸の内・日本橋 重要文化財めぐり(10:00〜14:00)
- 【1日コース】港区縦断 × 夜の妹島和世建築フィナーレ(9:00〜18:00)
- 当日スムーズに回るための3つのコツ
【2026年5月】東京建築祭の無料で行ける建築一覧とモデルコース|半日・1日プランを紹介
TOKYO建築祭2026とは?
TOKYO建築祭は、東京の名建築を一般公開する毎年5月恒例のイベントです。2026年は5月16日(土)〜24日(日)の9日間開催。有料のガイドツアーから申込不要の無料公開まで、200以上のプログラムが展開されます。
重要文化財の洋館、戦後モダニズムの傑作オフィス、建築家事務所の内部まで、普段は絶対に入れない空間が一斉に開かれるのが最大の魅力。東京に住んでいても「こんな建物があったのか」と毎年驚かされます。
三井本館・明治生命館・日証館など人気建築物は、当日朝に会場で整理券を受け取る方式です。開館前(9:30目安)に現地に行き、まず整理券を確保してから他の建築物を回るのがスムーズです。
5月に無料で見学できる建築一覧
TOKYO建築祭2026の開催期間(5/16〜5/24)に見学できる主な無料プログラムをエリア別にまとめました。各建築物の開催日は異なるため、訪問前に公式サイトで日程をご確認ください。「申込」欄の「当日整理券」は開館時に会場で配布、「不要」は直接入場できます。
丸の内・日本橋エリア
| 建築物 | 開催日 | 時間 | 申込 | 概要 |
|---|---|---|---|---|
| 明治生命館 【通常非公開エリアあり】 | 5/16〜24(5/18除く) | 9:30-19:00 | 不要 | 1934年・重要文化財。コリント式列柱が圧倒的な古典主義の傑作。7〜8階講堂を特別公開。 |
| 三井本館 | 5/23・24 | 10:00-17:00 | 当日整理券 | 1929年・重要文化財。現存最古のアメリカンタイプオフィスビル。創建時の美しいエレベーターが現役稼働中。 |
| 日証館 | 5/23・24 | 10:00-17:00 | 当日整理券 | 1928年。関東大震災後の復興を象徴するビル。渋沢栄一の旧邸跡地に建つ。 |
| 日本橋三越本店本館 | 5/16〜24 | 10:00-19:00 | 不要 | 1914年・重要文化財。横河工務所設計の西洋古典様式百貨店。屋上エレベーターホールで100年の変遷を紹介。 |
| 常盤小学校 | 5/23・24 | 10:00-17:00 | 不要 | 1929年・復興小学校。アーチ状の窓と幾何学的装飾。地下に防空壕が現存(外観のみ)。 |
| 丸石ビルディング | 5/23・24 | 10:00-17:00 | 不要 | 1931年・登録有形文化財。全国的にも珍しい本格ロマネスク様式。黄龍石の外壁が美しい。 |
| 日比谷OKUROJI | 5/16〜24 | 終日 | 不要 | 1910年建設の日本初の鉄道高架橋を商業施設として再生。全長300mの煉瓦アーチが連なる空間。2021年グッドデザイン賞。 |
| 有楽町マリオン(有楽町センタービル) | 5/16〜24 | 10:00-21:00 | 不要 | 1984年・BCS賞・JIA25年賞。8階センターロビーで建設当時の写真を展示。 |
| マーチエキュート神田万世橋 | 5/16〜24 | 11:00-20:00 | 不要 | 1912年・辰野金吾設計の赤煉瓦高架橋。元・万世橋駅。歴史的遺構を保存した商業施設。 |
神田・九段エリア
| 建築物 | 開催日 | 時間 | 申込 | 概要 |
|---|---|---|---|---|
| 旧近衛師団司令部庁舎 | 5/23・24 | 10:00-17:00 | 不要 | 1910年・重要文化財。赤煉瓦の外壁と八角形の塔屋が特徴的な明治期官庁建築。北の丸公園内。 |
| ワテラス | 5/16〜24 | 10:00-20:00 | 不要 | 2013年・佐藤総合計画設計。商業・オフィス・住宅が一体となる複合施設。大型模型とパネルで建築コンセプトを紹介。 |
| パレスサイド・ビルディング | 平日5/18-22・土日5/23-24 | 平日8:00-22:00 土日10:00-16:00 | 不要 | 1966年・日建設計。DOCOMOMO「日本の近代建築20選」。円筒形コアが印象的。 |
| 神田ポートビル | 5/23・24 | 10:00-17:00 | 不要 | 1964年築の旧印刷会社社屋をリノベーション。サウナ・茶室・教室スタジオが同居する文化複合施設。 |
| 共立講堂 | 5/23・24 | 土14:00-17:00 日12:00-17:00 | 不要 | 1938年。東京タワー設計者・内藤多仲博士が構造を担当。青と赤のコントラストが映えるロビー。 |
| 岡田ビル | 5/23・24 | 10:00-17:00 | 不要 | 1969年築→「減築」で適法化した異色のリノベーション。2023年グッドデザイン・ベスト100受賞。 |
上野・本郷・湯島エリア
| 建築物 | 開催日 | 時間 | 申込 | 概要 |
|---|---|---|---|---|
| 旧岩崎邸庭園(撞球室) | 5/23・24 | 10:00-17:00 | 不要 | 1896年・重要文化財。コンドル設計のスイス山小屋風コテージ。※別途入園料400円 |
| 東京都美術館 【通常非公開エリアあり】 | 5/23・24 | 10:00-17:00 | 不要 | 1975年・前川國男の晩年の傑作。普段非公開の旧野外彫塑室とサンクンガーデンを特別公開。 |
| 東京大学 理学部2号館 【通常非公開エリアあり】 | 5/23のみ | 10:00-17:00 | 不要 | 1934年・内田祥三「内田ゴシック」の代表作。正面玄関・螺旋階段・4階講堂を初公開。 |
| MARU。architecture | 5/23のみ | 10:00-16:00 | 不要 | 蔦に覆われた築50年超の印刷工房をリノベーションした設計事務所。スタジアム形式の執務空間と模型・素材サンプルを公開。 |
| 桜縁荘(旧唐木田家住宅) | 5/23・24 | 10:00-17:00 | 不要 | 1920年・2024年登録有形文化財。谷根千の空気感が漂う築約100年の伝統構法民家。 |
六本木・赤坂・青山エリア
| 建築物 | 開催日 | 時間 | 申込 | 概要 |
|---|---|---|---|---|
| カナダ大使館 | 5/18〜21(平日) | 10:00-17:00 | 不要(身分証必須) | 1991年・レイモンド・モリヤマ設計。カナダの自然観と日本の美意識が融合した外交施設。カナダガーデン・図書館・ギャラリーを公開。 |
| ノアビルディング | 5/20〜22(平日) | 10:00-17:00 | 不要 | 1974年・白井晟一設計。割肌レンガの基壇と硫酸銅仕上げの楕円筒形の塔が特徴。アーチと黒御影石が生む幻想的な空間。第9回SDA賞金賞受賞。 |
| 旧乃木邸 | 5/23・24 | 9:00-16:00 | 不要 | 1902年・港区指定有形文化財。陸軍大将・乃木希典の私邸。和風と洋風が融合した明治期住宅。 |
| 全日本海員組合本部会館 | 5/23のみ | 10:00-17:00 | 不要 | 1964年・大髙正人設計。ピロティ・サンクンガーデンなど先進的な構造が特徴。2024年に改修再生。 |
| 鹿島KIビル | 5/23・24 | 10:00-17:00 | 不要 | 1989年・BCS賞。都心ながら緑豊かなアトリウムを抱えるオフィスビル。宇宙建築・立体音響体験も。 |
| RENOVERU TOKYO(たつむら青山ビル) | 5/22〜24 | 10:00-17:00 | 不要 | 1972年築→2020年改修。リノベーション専業会社による築50年ビルの再生。蚤の市・ワークショップも開催。 |
| スパイラル | 5/24のみ | 11:30-17:30 | 不要 | 1985年・槇文彦設計。1階から2階へゆるやかに導くスロープが特徴。通常非公開の8・9階を特別公開。 |
品川・三田・白金エリア
| 建築物 | 開催日 | 時間 | 申込 | 概要 |
|---|---|---|---|---|
| 慶應義塾 三田演説館 | 5/23のみ | 10:00-17:00 | 不要 | 1875年・重要文化財。日本初の演説会堂。なまこ壁の外側に、高い天井の広間が広がるギャップが面白い。 |
| 港区立郷土歴史館(旧公衆衛生院) 【通常非公開エリアあり】 | 5/23・24 | 10:00-17:00 | 不要 | 1938年・内田ゴシック。通常非公開の建物裏側・鉄骨大屋根エリアを特別公開。 |
| 東京都庭園美術館(旧朝香宮邸) 【通常非公開エリアあり】 | 5/23・24 | 10:30-17:00 | 当日整理券 | 1933年・重要文化財。アール・デコの宮殿邸宅。普段立入禁止の本館中庭を特別公開。※別途入場料 |
| TAKANAWA GATEWAY CITY | 5/16〜24 | 10:00-20:00 | 不要 | 2024年開業・JR東日本最大級の都市開発プロジェクト。Gateway Studioでまちづくり資料・模型を展示。 |
| 品川インターシティ | 5/16〜24 | 7:00-23:30 | 不要 | 1998年・旧国鉄貨物ヤード跡地の再開発。品川駅港南口の再生を牽引。A棟2階通路でパネル展示。 |
新橋・竹芝・芝浦エリア
| 建築物 | 開催日 | 時間 | 申込 | 概要 |
|---|---|---|---|---|
| 旧新橋停車場 | 5/23・24 | 10:00-17:00 | 不要 | 1872年・日本最初の鉄道駅舎を再現。国定指定文化財(史跡)。関東大震災復旧図面を特別展示。 |
| 港区生涯学習センター ばるーん | 5/16〜24(月除く) | 9:00-20:00(日16:00まで) | 不要 | 1877年開校の小学校を転用した生涯学習施設。学校建築の変遷と地域の歩みを紹介する特別展示。 |
| 東京ポートシティ竹芝 | 5/16〜24 | 10:00-18:30 | 不要 | 2020年・40階建オフィスタワー。3階まちづくりプラザで竹芝の都市開発プロセスをエリア模型で展示。 |
| ウォーターズ竹芝 | 5/16〜24 | 11:00-22:00(5/24は17:00まで) | 不要 | 2020年・2021年グッドデザイン賞。JR東日本建築設計。水辺と劇場・ホテルが一体となる複合施設。 |
| 港区立伝統文化交流館(旧協働会館) 【通常非公開エリアあり】 | 5/23のみ | 10:00-17:00 | 不要 | 1936年・木造建築。青木茂建築工房による再生。通常非公開の裏階段・楽屋も見学可。 |
| SHIBAURA HOUSE 【通常夜間公開はなし】 | 5/23のみ | 17:00-20:00のみ | 不要 | 2011年・妹島和世設計。全面ガラスの透明な建築。夜間特別公開のみ。日中は入場不可。 |
渋谷エリア
| 建築物 | 開催日 | 時間 | 申込 | 概要 |
|---|---|---|---|---|
| 広尾小学校 | 5/23・24 | 10:00-16:00 | 不要 | 1932年・登録有形文化財。水平ラインが美しい外観と望楼が特徴。屋上・校庭も公開。 |
| 温故学会会館 | 5/23・24 | 10:00-17:00 | 不要(100円) | 1927年・登録有形文化財・清水組設計。建設当初の意匠が残る2階和室が見どころ。 |
銀座・築地エリア
| 建築物 | 開催日 | 時間 | 申込 | 概要 |
|---|---|---|---|---|
| 旧宮脇ビル(川崎ブランドデザインビルヂング) | 5/23・24 | 10:00-17:00 | 不要 | 1932年・2025年登録有形文化財。関東大震災復興建築。昭和通りで唯一の近代建築で、陶板タイルの外観が美しい。 |
| カトリック築地教会 | 5/23(10-17時)・24(13-17時) | — | 不要 | 1927年・東京最古の教会。壮麗な列柱が立ち並ぶギリシャ神殿様式の聖堂。ステンドグラスとハルモニウムが見どころ。 |
豊洲・潮見エリア
| 建築物 | 開催日 | 時間 | 申込 | 概要 |
|---|---|---|---|---|
| 温故創新の森 NOVARE(清水建設歴史資料館) | 5/23・24 | 10:00-17:00 | 不要 | 2023年・第66回BCS賞受賞。近世から現代まで清水建設の建築資料・模型を展示。旧渋沢邸を一望。 |
| 久米設計本社ビル | 5/23のみ | 10:00-17:00 | 不要 | 1993年・6層吹き抜けアトリウムに自然光が降り注ぐU字型オフィス。運河沿いの緑豊かな空間。 |
【半日コース】丸の内・日本橋 昭和初期の名建築を歩く(10:00〜14:00)
「午前中だけ時間が取れる」「建築はそんなに詳しくないけど歩きたい」——そんな方に向けたコースです。日本橋〜丸の内〜神田エリアは徒歩と地下鉄で効率よく回れて、しかも1929〜1934年竣工の重要文化財が集中しています。
このエリアを歩くだけで、関東大震災後の復興から昭和初期の建築ブームまで、東京の建築史をギュッと体験できます。個人的に「日本橋の街並みって、実は超すごいんだよな」と毎回思わされる場所です。
| 時刻 | スポット | 滞在目安 | 移動 |
|---|---|---|---|
| 9:30 | 三井本館(整理券受取) | — | 整理券を確保後、周辺を散策 |
| 10:00 | 三井本館 見学(日本橋室町) | 45分 | 徒歩8分 |
| 11:00 | 日証館(日本橋兜町) | 30分 | 徒歩5分 |
| 11:45 | 常盤小学校(日本橋本石町) | 20分 | 地下鉄10分(三越前→大手町) |
| 12:30 | 明治生命館(丸の内) | 45分 | 徒歩12分(神田方面へ) |
| 13:30 | 丸石ビルディング(神田鍛冶町) | 30分 | 解散 |
| 14:00 | 解散 | — | — |
各スポットの見どころ
① 三井本館(重要文化財)
1929年竣工、アメリカの設計事務所による作品で、現存する最古のアメリカンタイプオフィスビルです。1階の合名玄関に入ると、黒と白のモノトーンで統一された床石、格間天井の精緻な装飾、そして今も現役で動く重厚なエレベーターに出迎えられます。
「ビルに入った瞬間に90年以上前にタイムスリップする」という感覚がたまらなく好きです。整理券は早めに確保を。
② 日証館
1928年竣工。関東大震災で焦土になった兜町の復興を象徴するビルです。かつてこの場所には渋沢栄一の邸宅があったという歴史も興味深いです。1階エントランスホールから2階エレベータホールにかけての空間が特別公開されます。
③ 明治生命館(重要文化財)
1934年竣工、岡田信一郎設計の古典主義建築です。コリント式の列柱が立ち並ぶ外観は圧巻で、昭和期の建築として初めて重要文化財に指定されました。今回は通常非公開の7〜8階吹き抜け大講堂を特別公開。この空間は一見の価値があります。
④ 丸石ビルディング(登録有形文化財)
1931年竣工、神田の隠れた名建築です。全国的にも珍しい本格ロマネスク様式で、黄龍石の外壁・スクラッチタイル・玄関内部のモザイクタイルと素材使いが多彩。BELCA賞ロングライフ部門を受賞しており、90年以上現役で使われていることも驚きです。
【1日コース】港区縦断 × 夜の妹島建築フィナーレ(9:00〜18:00)
「建築祭を一日目一杯楽しみたい」「様々な時代の建築を体験したい」方向けのコースです。港区を南北に縦断し、1875年から2011年まで約130年分の建築を巡ります。
1日コースの白眉は最後です。妹島和世が設計した「SHIBAURA HOUSE」が夜間限定で特別公開されます。夜の照明に包まれたガラスの建築は、昼間とはまったく異なる表情を見せてくれるはずです。
| 時刻 | スポット | 滞在目安 | 移動 |
|---|---|---|---|
| 9:00 | 旧乃木邸(港区赤坂) | 30分 | 徒歩10分 |
| 9:45 | 全日本海員組合本部会館(六本木) | 45分 | 徒歩10分 |
| 10:45 | 鹿島KIビル(港区赤坂) | 45分 | 地下鉄15分(六本木→白金高輪) |
| 12:00 | 昼食(三田・白金エリア) | 60分 | 徒歩15分 |
| 13:30 | 慶應義塾 三田演説館(港区三田) | 45分 | 徒歩10分 |
| 14:30 | 港区立郷土歴史館 旧公衆衛生院(白金台) | 45分 | 徒歩5分 |
| 15:30 | 東京都庭園美術館(旧朝香宮邸)(白金台) | 60分 | 地下鉄20分(白金台→田町、タクシー可) |
| 17:00 | SHIBAURA HOUSE(港区芝浦)★夜間限定 | 60分 | 解散 |
| 18:00 | 解散 | — | — |
各スポットの見どころ
① 旧乃木邸(港区指定有形文化財)
9時開館なのでこのコースの起点として最適です。1902年竣工、陸軍大将・乃木希典の私邸。明治期の和洋折衷住宅で、簡素な外観と近代化の工夫が調和した空間です。乃木神社の境内にあり、参拝もあわせてどうぞ。
② 全日本海員組合本部会館(六本木)
1964年、建築家・大髙正人の設計。「柱のない自由なオフィス空間」「都市に開かれたピロティ」「サンクンガーデン」など、当時の先進的な設計思想が今も体感できます。2024年に原設計の思想を活かした改修を終えたばかりで、今年が最もフレッシュな状態で見られるタイミングかもしれません。
③ 慶應義塾 三田演説館(重要文化財)
1875年竣工、日本最初の演説会堂です。外から見るとごく普通の和風建築ですが、扉を開けると高い天井の広間が広がるギャップに驚かされます。福沢諭吉が「近代市民社会に必要な空間」として構想した建築です。慶應の三田キャンパス内にあり、見学は無料。
④ 港区立郷土歴史館 旧公衆衛生院
1938年竣工、東京大学の内田祥三による「内田ゴシック」様式の建造物です。スクラッチタイルの外壁とゴシック調アーチが印象的。今回は通常非公開の建物裏側・鉄骨大屋根エリアを特別公開します。建物の「裏側」は建築祭ならではの体験です。
⑤ 東京都庭園美術館 旧朝香宮邸(重要文化財)※別途入場料
1933年竣工、フランスのアール・デコを体現した宮殿邸宅です。1棟まるごと美術館になっている国内でも珍しい施設で、内部の装飾はひとつひとつが芸術品。今回は普段立入禁止の本館中庭を特別公開します。入場料は別途かかりますが、これだけで来る価値がある場所です。
⑥ SHIBAURA HOUSE(妹島和世)★17:00〜20:00限定
2011年竣工、プリツカー賞建築家・妹島和世の設計。全面ガラスと曲線階段によって各階がゆるやかにつながる透明な建築です。今回は17:00〜20:00の夜間のみの特別公開。夜の照明に包まれたガラスの建築は昼間とはまったく異なる立体感を放ちます。1日コースの締めくくりとして、ここは絶対に外せません。
5/23は17:00〜20:00の夜間特別公開のみ。日中は一般公開していません。ちょうど夕方に芝浦エリアに到着するよう行程を組むのがポイントです。
建築祭をスムーズに楽しむ3つのコツ
① 整理券が必要な建築物は9:30前に到着
三井本館・明治生命館・日証館・東京都庭園美術館などの人気建築物は、当日朝に会場で整理券を配布する方式です。整理券を入手してから他の建築物を見学し、時間になったら戻るという順番が効率的です。人気施設は午前中に整理券がなくなることもあるので、9:30までには現地に到着しておきましょう。
② エリア内は徒歩、エリア間は地下鉄で
日本橋・丸の内・神田エリアは徒歩圏内でつながっています。一方、エリアをまたぐ移動(例:丸の内→白金台)は地下鉄を使うのが現実的です。Suica/PASMOを準備しておきましょう。
③ 写真撮影の可否は会場ごとに確認
建築祭の見学プログラムは、施設によって撮影可能エリアと不可エリアが混在します。受付スタッフや掲示を必ず確認してください。特に重要文化財の内部は撮影禁止の場合があります。
まとめ
TOKYO建築祭2026の5/23(土)は、無料で見学できる建築物だけで28件以上あります。全部回るのは不可能ですが、エリアを絞れば半日でも十分楽しめます。
- 半日コース:丸の内・日本橋の重要文化財を集中攻略。10:00〜14:00で4カ所を効率よく。
- 1日コース:港区縦断で約130年分の建築を体験。夜の妹島建築(SHIBAURA HOUSE)で締めくくり。
5月23日は土曜日なので混雑が予想されます。整理券が必要な建築物は早めに動くのが鉄則です。東京に住んでいても知らない空間がたくさんある——それを体感できるのが建築祭の醍醐味だと思います。ぜひ当日の計画に役立ててください。
筆者プロフィール
元旅行会社員・元リクルートで飲食企画営業に従事。現在はITコンサルタントとして活動。マリオットボンヴォイ プラチナエリート会員。MBAプレミアム(旧SPGアメックス)やANASFC資格を保有し、ポイントとマイルを組み合わせたほぼ無料の旅行を複数回実現。旅行会社員時代の知識をベースに、このブログで「旅と宿のお得情報」を発信中。