
斎藤宏介さん(UNISON SQUARE GARDEN)と須藤優さんによるバンド・TenTwenty(旧名義:XIIX)が主催する対バンライブイベント「Eleven Back vol.4」が東京と大阪の2都市で開催され、それぞれ異なる豪華ゲストを迎えた2マンライブとなっています。TenTwentyが仕掛ける自主企画「Eleven Back vol.4」。日本のロックシーンを踊らせ続けるフレデリック。互いのプライドとリスペクトがバチバチにぶつかり合い、フロアを狂乱の渦に巻き込んだ、あまりにも濃密な一夜を徹底レポートします。
| 公演 | 開催日時 | 会場 | 出演アーティスト | チケット料金(税込) |
| 東京公演 | 2026年6月18日(木) 開場 18:00 / 開演 19:00 | Kanadevia Hall (TOKYO DOME CITY HALL) | TenTwenty フレデリック(ゲスト) | 全席指定:¥7,000 ※ドリンク代別 |
| 大阪公演 | 2026年6月25日(木) 開場 18:00 / 開演 19:00 | なんばHatch | TenTwenty GRAPEVINE(ゲスト) | 1Fスタンディング:¥6,500 2F指定:¥7,000 ※ドリンク代別 |
TenTwenty presents「Eleven Back vol.4」セットリストまとめ
2026年6月18日 東京公演セットリスト
フレデリック セットリスト
先陣を切ったのはフレデリック。彼らのステージは、単に「定番曲を連発する」のとは一線を画す、緻密に計算されたダンスミュージックのフルコースでした。「オドループ」や「オンリーワンダー」などの定番曲を封印してフロアを盛り上げました。これには後ほど登場したTenTwentyもMCで触れており斎藤さんは「こんなことされたら、もう無理です」と脱帽していました。
1. KITAKU BEATS
2. シンセンス
3. スパークルダンサー
4. ナイトステップ
5. sayonara bathroom
6. 悪魔
7. 銀河の果てに連れ去って!
8. Happiness
9. 名悪役
1曲目「KITAKU BEATS」のイントロが鳴り響いた瞬間、フロアのボルテージは一沸点へと達する。間髪入れずに投下された「シンセンス」、そして現代の彼らのアンセムである「スパークルダンサー」へと繋ぐ容赦ない三連打。この時点でフロアは完全に彼らの手のひらの上だ。しかし、ここからの展開こそがフレデリックの真骨頂だった。
ディープなファンクネスを孕んだ「ナイトステップ」から「sayonara bathroom」、そしてダークで妖艶なグルーヴを放つ「悪魔」への流れ。フロアを「ただジャンプさせる」のではなく、「音の沼に深く沈み込ませ、身体を揺らさせる」大人のアプローチへとグラデーションをつけていく。
終盤は「Happiness」で多幸感を広げ、ラストは「名悪役」でエモーショナルに締めくくる。一分の隙もない、完璧なストーリーテリングを感じさせる全9曲。まさに「百戦錬磨」の貫録を見せつけるステージだった。
TenTwentyセットリスト
フレデリックが作り上げた完璧な熱気を受け継ぎ、満を持して登場した主催のTenTwenty。彼らのステージは、意地とプライド、そしてフレデリックへの規格外の愛が爆発するものとなった。
1. Eleven Back
2. 君は幽霊
3. あれ
4. Light & Shadow
5. 正者の行進
6. like the rain
7. マツリカは夜に咲く
8. スプレー
9. Answer5(1番)→オドループ→Answer5(オドループBPMver)
10. Border=Border
11. Abyss Red
En. ハレ
イベントの看板を背負った「Eleven Back」からスタートし、「君は幽霊」、「あれ」と、TenTwenty独自のキャッチーさとエッジが効いた楽曲で一気に自分たちの空気に塗り替えていく。
中盤の「Light & Shadow」から「like the rain」、そして「マツリカは夜に咲く」へと続くセクションでは、彼らの持つメロディの美しさとエモーショナルな側面が際立つ。フレデリックの「踊らせるグルーヴ」に対し、彼らは「感情を揺さぶるダイナミズム」で応戦してみせた。
そして、この日最大のハイライトであり、事件となったのが9曲目だ。
自身のキラーチューン「Answer5」の1番を歌い上げたかと思った瞬間、滑らかにスイッチしたのは、なんとフレデリックの代名詞「オドループ」。カバーという枠を超え、完全に2つの楽曲が融合したマッシュアップにフロアからは悲鳴のような歓声が上がる。
さらに驚くべきはその後だ。「オドループ」のダンスの熱狂をそのまま引き継ぎ、「Answer5(オドループBPMver)」へと突入。本来のテンポを爆上げし、フレデリックのDNAを自らの楽曲に憑依させたかのような超高速の展開は、まさにこの対バンでしか成立し得ない奇跡の瞬間だった。
この狂乱から、ラストの「Abyss Red」、そしてアンコールの「ハレ」へと駆け抜けたTenTwenty。彼らの放った光は、間違いなくこのイベントの新たな金字塔となった。
2026年6月25日 大阪公演セットリスト
終演後更新します。
まとめ
ただの仲良し対バンではない。お互いの音楽性をぶつけ合い、リスペクトを奇想天外な演出(「オドループ」のマッシュアップ)で打ち返したTenTwenty。そして、圧倒的な演奏力と構成美で壁となったフレデリック。
「Eleven Back vol.4」は、両者の意地が最高の化学反応を起こした、邦楽ロックシーンに深く刻まれるべき一夜だった。