元飲食企画営業の飲食店巡り

《アコルドゥ》奈良の"記憶"を紡ぐミシュラン二つ星のガストロノミー

こんにちは。訪問いただきありがとうございます。
元大手旅行会社勤務&リクルートで飲食企画営業としての経験のある もとりょこ と申します。

そんな飲食店の目利きには自身のある筆者が、
奈良県奈良公園敷地内に位置するミシュラン2つ星レストラン、《アコルドゥ》さんに訪問したので、
その際の体験をレビューしていきます!

《アコルドゥ》奈良の"記憶"を紡ぐミシュラン二つ星のガストロノミー

アコルドゥとは?

アコルドゥ(akordu)は奈良公園エリアのもともと東大寺の敷地だった場所に位置する一軒家レストランです。
以下のコンセプトでゲストを魅了し続けるミシュラン2つ星レストランです。
・ローカルコンシャス: 単なる地産地消に留まらない「地と時と人」を大切にするレストランです。
・モダンスパニッシュのエッセンス: バスクで学んだ自由な発想と、奈良の食材の融合させたイノベーティブなコースです。
・食のストーリー: テーブルに置かれた小箱と詩的なメニューカードの演出を紹介し「物語を綴る」ような食体験を強調します

項目内容
店名アコルドゥ(akordu)
ジャンルイノベーティブ
(モダン・スパニッシュのエッセンスを持つ創作料理)
場所奈良県奈良市水門町
(東大寺旧境内跡地、若草山や東大寺の森を望む歴史的エリア)
シェフ川島宙氏
受賞歴2025年ミシュランガイド二つ星
食べログTHE TABELOG AWARD2025 SILVER受賞
食べログ創作料理・イノベーティブ百名店2025選出
2024年 ミシュランガイド二つ星
食べログTHE TABELOG AWARD2024 BRONZE受賞
食べログTHE TABELOG AWARD2023 BRONZE受賞
食べログTHE TABELOG AWARD2022 SILVER受賞
食べログTHE TABELOG AWARD2021 SILVER受賞
20218年 ゴ・エ・ミヨ「今年のシェフ」受賞
コンセプト「記憶(バスク語でakordu)」、「ローカルコンシャス(地と時と人)」、「風土に根差したガストロノミー」

川島宙氏とは?

経歴
東京都生まれ
大阪 辻調理師専門学校 卒業
1999年「ホテル西洋銀座」(東京)に入社
「ホテルオークラ東京」(東京)
「麻生ガーデン」(神奈川)
「京都センチュリーホテル」(京都)などで長年フレンチの技術を磨く。
スペイン・バスク地方の「ムガリッツ(Mugaritz)」で修行
└ ミシュランガイドに「レストランを超えた存在」と評され、2つ星を獲得し、「世界のレストラン50」にも選出された名門
2008年奈良富雄にレストラン「アコルドゥ」を開業
└ 大正時代の変電所を改造した店舗
2014年建物の老朽化による「アコルドゥ」を閉じて東生駒に「アバロッツ(Abarotz)」開業。
2016年奈良水門町に「アコルドゥ」を移転オープンし現在に至る
2018年、フランスのグルメガイド「ゴ・エ・ミヨ」「今年のシェフ」を受賞。

アコルドゥ体験記

アコルドゥは完全予約制のため、事前に予約をして訪問しました。
この日は向かいにある「紫翠ラグジュアリーコレクションホテル奈良」に宿泊していたため、
開店時間の18:00に予約をし、客室から直接向かいました。

また奈良公園を訪れた際も泊まりたいと思える素敵なホテルでしたので、
気になる方はぜひご覧ください!

待合室

到着して名前を伝えるとまず待合室に通してくださいました。
数々の受賞暦やかわいらしい家具がディスプレイされておりました。

奈良の柿の葉とレモングラスのハーブティー

ほどなくして、待合室でウェルカムドリンクを提供してくださいます。
奈良の柿の葉とレモングラスのハーブティーで、すっきりとしていて口の中がリセットされました。

メニューの説明

その後順番に席に通してくださいます。
9月上旬だったため18:00頃でもまだ明るく素敵な雰囲気でした。

大鉄砲のアホブランコ 半生の帆立とぶどう

席について一品目は 大鉄砲のアホブランコ 半生の帆立とぶどう です。
大鉄砲(おおでっぽう)ってなに!?という感じでしたが、奈良県に伝わる在来大豆の品種だそうです。

たった5秒の海

続いては たった5秒の海 です。
カードを見ただけではまったく料理のイメージができなかったのですが、
ハマグリ、鰹の出汁、アオサなどを使用して潮の香りを再現しており
店名の「記憶=アコルドゥ」にちなみ、ゲスト自身の海に関する記憶を呼び起こす一皿とのことです。
自分は幼少期に家族でよく行っていた海を思い出しました!

橿原のアスパラと奈良の山並み

続いては 橿原のアスパラと奈良の山並み というメニューで、
奈良県橿原市で盛んに栽培されているグリーンアスパラガスを使用した一品です。

アスパラと大根で『万葉集』5首にて"天(あめ)の香具山"と詠まれた神聖な山 香具山を表現しています。
非常に美しい一品です。
ビジュアルだけではなく、アスパラガスの水々しさが際立つ素晴らしい一皿でした!

マルミタコ フレスコ

続いては マルミタコ フレスコ です!
マルミタコとはバスク地方の漁師料理で、マグロやカツオ、じゃがいも、玉ねぎなどを煮込んだシチューのことを指します。
そんなマルミタコを川島氏が分解し、カツオ、トマトのジェラート、ピーマンのソースを用いて美しい一品に再構築しています。
カツオとトマトとかピーマンとかの組み合わせなんてまったく思いつかないですが美味しすぎました。。。

倭鴨のテリーナ 夏の果実とナスタチウム

続いては 倭鴨のテリーナ 夏の果実とナスタチウム です!
現在、生産者が一人しかいないという希少な「倭鴨」を使用したテリーヌに
夏の果実・イチジクを組み合わせた一皿です。
本当に一皿一皿美しすぎて毎回感動です。。。

三輪山本の手延べパスタ麺 海老のセビーチェと季節のアマリージョ

続いては 三輪山本の手延べパスタ麺 海老のセビーチェと季節のアマリージョ です!
知らなかったのですが、奈良県桜井市の三輪はそうめん発祥の地とされており、
その中でもさらに元祖の三輪山本にそうめんではなくパスタ麺を別注しているようです。
つまりこの 三輪山本の手延べパスタ麺 はアコルドゥさんでしか食べれない一品ということです。

鱧のベニエ 奈良の柑橘とトマトのイエローガスパチョ

続いてはお魚のメイン 鱧のベニエ 奈良の柑橘とトマトのイエローガスパチョ です!
ガスパチョとはスペインのアンダルシア地方発祥の冷製スープです。
トマトなどをベースに基本的には赤いガスパチョをあえて黄色で表現しているとのことです。

燻した香りの大和牛と初夏 イディアサバルのアロス・クレモッソ

最後にお肉のメイン 燻した香りの大和牛と初夏 イディアサバルのアロス・クレモッソ です!

イディアサバルとは、スペインのバスク州およびナバラ州北西部で生産される、ヒツジの乳を原料としたチーズです。
アロス・クレモッソとは、スペイン風の雑炊のことです。
大和牛は柔らかく弾力のある肉質で、赤身と霜降りのバランスが良い銘柄牛で、
そんな大和牛を燻することでより味わいに深みが増されてとても美味しかったです。

ケソと木の実

ケソとはスペイン語でチーズのことです。
この日は帯広のチーズ「大地のほっぺ」と 梅干しの種使用した一皿でした。
「大地のほっぺは」十勝幕別町の新鮮で良質な生乳を原料に、
ほっぺのように柔らかいミルクのお餅をイメージして製造したチーズ工房NEEDSの看板商品です。
モチモチ感が絶妙でとても美味しいチーズでした!

奈良の桃 ラベンダーとローズマリー

ラベンダークリーム、ローズマリーのメレンゲなど

甲州葡萄のジュレとハスの元に通う人

最後は 甲州葡萄のジュレとハスの元に通う人 です!
東大寺を建立した聖武天皇の妃・光明皇后に思いを馳せた一皿です。
光明皇后は聡明で慈愛に富み、強い責任感を持った仏教を深く信仰した女性で、毎朝ハス畑に通っていたようです。

アコルドゥの予約方法

アコルドゥは電話予約や食べログでネット予約が可能です!
明確に予約解放時期は決まっていなさそうですが、
だいたい1ヶ月前頃には席のネット予約枠が解放されはじめるような所感です。
また、解放後数分で満席になるほどではなさそうですが、
訪問希望日が確定している場合、なるべく早めの予約をおすすめします!

引用元:https://tabelog.com/nara/A2901/A290101/29010346/

まとめ

いかがだったでしょうか?
個人的にはアコルドゥはミシュラン2つ星の定義である
「遠回りしてでも訪れる価値のある、素晴らしい料理」を体現している素晴らしいレストランだと思います。
特に価値を感じたのはコンセプトである、"ローカルコンシャス"を全身で体感できる点です。
奈良という日本の始まりの地の奥ゆかしい歴史・時・記憶を体感し、
新しい発見・気付きを得られる食体験を超えた素晴らしいレストランです。
ご興味のある方はぜひ訪問してみてください!

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